三味線の棹はギターのネック部分!棹のご紹介
こんにちは。
絵描きの三味線弾き、花枝です。
ギターで言う所のネックの部分にあたる棹。
この部分は実は知られていませんが、分解することができるのです。
今回は三味線の棹の話をします。
棹はギターで言う所のネック部分
三味線の棹はギターで言う所のネック部分。
ただしギターのようなフレットがありません。そのフレットがないのが三味線の音の醍醐味であり、演奏の面白さでもあります。
棹は木材でできています
棹の部分は木材でできており、
- 花梨
- 樫
- 黒檀
- 紫檀
- 紅木
などの木材でできています。
花梨や樫は比較的安価で、稽古用の三味線によく用いられています。黒檀や紅木は重く、舞台用として使われることが多いです。
実は三部に分かれる棹
棹は持ち運びがしやすいように、三部に分かれるように出来ています。
(これについては別途記載する予定です。)
上のイラストでも棹の部分に二箇所線が入っています。そこが分かれるように出来ています。
三部に分かれる棹を「継棹」(つぎさお)※と呼び、分かれない棹を「延べ棹」(のべさお)と呼んでいます。大抵の三味線は三つ折りの継棹ですが、安価なものは延べ棹に作られています。
※…私は継棹のことを「三つ折り棹」や「三つ折り」と習っていましたが、正式名称は継棹でした。
こんな風に、海外に持ち運んで演奏することも可能です。
棹の中に金が仕込んでいる?
高価な棹になると、中に金を仕込んでいる棹もあります。
これは三つ折りに分解するときにチラリと見えるのですが、「継ぎ手」と呼ばれる接合部分の所に金を仕込みます。
この記事のイラストの接合部分のことを「継ぎ手」です。
差し込み穴の所に金を仕込んでいますが、金を仕込む継ぎ手のことを「金ボソ」と呼んでいます。
(ただ、音には明確な差はないそうで、単なる見栄かなあ…と思います。)
イラストとあとがき
棹をイラストでどう紹介しようかなあ…
そう思って、描いても、なんだかしっくりこない。
結局、糸を手繰って棹の上を歩く女の子の絵になりました。
実は3つに分解できる棹。この部分は本当に面白く、工夫がなされていると感じます。
三味線のメロディーを奏でる大切な部分、棹のご紹介でした。
その他の三味線イラスト
★三味線の胴かけ
★三味線の上棹は修理に金がかかる
★三味線の講演会のイラストを描いた話