外国語指導助手の方々に三味線を体験して頂きました
こんにちは、花枝です。
先日、高知県の外国語指導助手の皆様に三味線を体験して頂きました。
高知県に住む外国語指導助手の方々…
外国語指導助手
…とかくと、なかなか難しそうな印象を受けますが、通称ALTと呼んでいます。
1987年以降に小〜中学生時代を過ごされた方なら
「ああ〜、英語の授業ん時にいた外国人の先生のことか〜!」
と、お分かりになるかもしれません。
ALTとは
Assistant Langage Teacher
の略です。
高知県には約100名ほどのALTの方々がいらっしゃいます。
年に何度か研修を受けているのですが、毎年12月は「伝統文化体験研修」という研修があり、その体験コースの一つとして三味線が体験できるようになっています。
以前は三味線コースがなかった?!
三味線以外のコースは、年度によって違いはありますが
- 生け花
- 習字
- ちぎり絵
- 和太鼓
- よさこい鳴子踊り
などをやっています。
このALTの皆様に三味線を教えるコースは、昔からあったわけではありません。
(私が知る以前や、ずっと昔にはあったのかもしれませんが…)
私が初めてALTの皆様に三味線を教えるようになったのが2011年ごろのことだったと思います。
その時に、以前より親交のあった国際交流団体の方から依頼を受け、初めて(?)三味線コースを設置し、教えに行くようになりました。
初めて依頼を受けた時には
「え、英語で教えるのかな…?テキストはどうやって作ろうかな…?!」
と非常に焦ってましたし、不安な気持ちでいっぱいでした。
イラストなどを交えて英文テキストを作っていたのが懐かしいです。
体験時間は60分
体験時間は60分で、人数は10名
これを2コマ担当します。
今日は大津の教育センターで、JETプログラムで高知に来られている先生方に三味線を体験していただきます😊
— 田村花枝HanaeTamura (@hanae_kiryuin) December 13, 2017
皆さん、どこの国から来られているのかな…?ワクワクします!#三味線 pic.twitter.com/TKPcqsMhPB
すでに三味線の経験がある方もいたりしますが、ごく稀なので、大抵は「初心者」をベースに考えて内容を決めていきます。
三味線の歴史からよさこいとのセッションまで
一番最初の授業は「さくらさくら」を演奏していました。
ですが、他の体験授業で「よさこい鳴子踊り」を体験しているという話を聞いてからは、
「せっかくなので、よさこい踊りのチームと一緒に何かできないかな?」
と思い、授業の最後の10分間を使って
こんな風に、三味線の演奏に合わせてよさこい鳴子踊りを踊ってもらっています。
これは高知県ならではの体験になると思います。
JETプログラムの皆さんによる、三味線体験講座!
— 田村花枝HanaeTamura (@hanae_kiryuin) December 13, 2017
皆さん最後まで熱心に取り組んでくださっていました。初心者の状態から、高知の民謡「よさこい鳴子踊り」を演奏しました。#三味線 #よさこい鳴子踊り #体験講座 pic.twitter.com/aP8dMcNosz
生徒さんからの質問や意見
三味線には犬や猫の皮を使っていますし、撥は象牙の撥を使ったりもしています。
もちろん体験の時にはプラスティックの撥を代用したり、合成皮の三味線を使ったりしますが、素材の話になるとそこは避けては通れない話です。
その話をする時に
「犬や猫の皮を使うのは、残酷ですね。」
「象牙を撥に使っていいのですか?」
という質問や意見も出ます。
このような意見や質問は、このプログラムの一環として三味線を教える以外にも、海外で演奏した時などにもされたことがあります。
私は海外で活動をする以前は
「日本の伝統文化なんだから、他国の人からそんな風に言われるのは心外だな…。」
と思っていましたし、私の先輩もそのように言っていた方もいます。
ですが、近年は飛躍的に技術も進んでいます。
きっと近年中に象牙の撥に叶うほどの音色が出せるプラスティックの撥の開発、犬猫の皮の音色に負けないほどの合皮の開発は進むと思っています。
それに関してはこの記事にも少し書きました。(まだちょっと整理できていませんが…。)
犬猫の皮や象牙についての意見をダイレクトに頂く機会はなかなかないので、そういった意見をいただいた時に
- 今までの三味線の素材の歴史
- 今現在の技術と取り組み
- それを踏まえた上での自分の考えや立ち位置
を話すのはとても大切なことだと思いました。
貴重な機会をいただいて、大変勉強になりました!
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