オーランドで夕月船頭と元禄花見踊を演奏しました【三味線寄稿記事30】
こんにちは、花枝です。
今回更新された株式会社ninoyaのninoyaブログでは、勤務地であるアメリカ・フロリダ州オーランドで、お祭りのイベントに出演することになったお話を書きました。
オーランド日本祭りへの出演
前回に引き続き、今回もコーナータイトル「三味線ガールは海を渡る」に沿った内容になりました。
アメリカのディズニーワールドはフロリダ州のオーランドという町にあるのですが、そこオーランドでは毎年
Orlando Japan Festival(オーランド日本祭り)
というお祭りが開催されています。
そこに三味線奏者として依頼を受け、舞台に出演したお話です。
未経験と経験済みの演目
寄稿記事のなかにも書きましたが、このオーランド日本祭りの舞台では
- 編曲 元禄花見踊(お箏との合奏曲)
- 常磐津 夕月船頭(日本舞踊の地方)
をさせていただきました。
元禄花見踊りは初めて取り組む曲でしたし、夕月船頭は経験があるとはいえ踊りに合わせて引かなくてはいけませんので、どちらもそれなりに練習が必要な演目でした。
お箏との合奏曲「元禄花見踊」
お箏との合奏もなかなかない経験でしたが、初めて弾く曲でいい勉強になりました。
「編曲 元禄花見踊」
という曲で、長唄の「元禄花見踊り」をアレンジした曲です。
お手本としてこの動画を教えてもらい、部屋にいるときに何度も聞いたり一緒に弾いたりして練習していました。
3分27秒から始まる三味線のソロパートは気合が入りましたね〜!一人しかいないので、とても緊張しました。
日本舞踊は常磐津「夕月船頭」
夕月船頭は船をこぐ船頭さんの様子を歌ったものですが、日本舞踊の演目としては割と一般的なものです。舞踊界でもよく踊られる曲に入ると思います。
これはジャンル分けでいうと「常磐津(ときわず)」という部類に入ります。
私はもともと常磐津を専攻して学んでいたのですが、この曲はかなり初期の頃にお稽古した記憶があります。演奏時間もあまり長くなく、二上りや三下りなどの変化に富んだところも面白い曲です。
常磐津 齋の会 - 夕月船頭 TokiwazuSainokai - Yuzuki Sendou 2015/07/18
youtubeで動画を見つけました。
こちらの動画では三味線と歌が分かれております。本来はこの形が正式な形なのですが、オーランド日本祭りでは私一人だったので弾き歌いで対応しました。
たくさんある舞踊曲の中からのマッチング
この「夕月船頭」は私も得意…というより、好きな曲の一つだったので、これを日本舞踊の先生が選んでくださって、しかも好きな曲の一つだと言ってくださったのは運命を感じました。
日本舞踊の演目は、頻繁に使われるものでも100を超える演目があります。
その中で
- 演奏経験があり、なおかつ得意なものである
- その曲を踊りたいと(偶然にも)希望されている
と条件が揃うのは…なかなかないと思います。
アメリカ滞在中に割と奇跡と運の良さに助けられていた私ですが、ここまで運がいいとかえって気味が悪…いやでも本当に偶然って素晴らしいなと思いました!