三味線弾きがアメリカで空中ブランコをやったら筋肉痛になった話
こんにちは、花枝です。
タイトルそのまんまなのですが、私がアメリカのディズニーで働いていた時に、ひょんなことから空中ブランコに挑戦することになりました。
今日はその話をします。
- 三味線弾き、空中ブランコに行く!の巻
- 空中ブランコに挑戦したデヴィ夫人をご覧いただこう
- 当日向かったのはサーカススタジオ
- 展開が早すぎる空中ブランコ教室
- この日の成果をご覧いただこう
- 後日談と襲い来る筋肉痛
三味線弾き、空中ブランコに行く!の巻
「ねえ、今度の休み、一緒に空中ブランコしない?」
去年の今頃だったと思う。当時アメリカのディズニーで寿司職人をしていた私は謎のお誘いに目を丸くしていました。
金髪美女の私の友人、Lちゃん。Lちゃんは共通の友人を通して知り合いになったのですが、すごくフットワークが軽くて明るくて、英語の苦手な私にも色々話しかけて仲良くしてくれていました。
そのLちゃんがアルバイトしているという、サーカスの練習スタジオで「空中ブランコ」の体験ができるというのです。
Lちゃんからしてみれば
「ねえ、今度の休み、私のバイト先のカフェに来なーい?」
ぐらいのカジュアルなお誘いだったと思いますけれど、私のこれからの人生で、空中ブランコをこれほど気軽に誘われることって…多分ないだろうなあ…って思ったんですね。
次の瞬間にはFacebookの広報担当かよって思われるぐらいの笑顔のサムズアップで
「いいね!やろう!!」
と二つ返事でOKを出してしまい、誘われるままに体験日を決め予約してもらったのです…。
空中ブランコに挑戦したデヴィ夫人をご覧いただこう
とはいえ、空中ブランコ体験って言っても、イメージが全然わきませんよね?
そういう方にはまずこのデヴィ夫人の映像を見ていただきたいのです。
皆さんご存知のバラエティ番組、「世界の果てまでイッテQ」です。
内容をかいつまんで話しますと、デヴィ夫人の「死ぬまでにやりたいことリスト」の中に「空中ブランコ」があるそうなのです。じゃあ、それに出川をお供につけて、実際に挑戦してみよう!っていう内容です。
この中で見て欲しいのが、デヴィ夫人と出川が挑戦している
ニーアップハング
という技。
これ、すっげえ難しそう!!!
って思いますけど、私が体験した空中ブランコでは、このニーアップハングに挑戦しました。
まあ、やっぱりさすが戦後インドネシアのスカルノ大統領の第三夫人まで上り詰めた女性ですよね。デヴィ夫人、お生れになったのはギリ戦中ですからね?!「もう歳だから出来ないわ〜そんなこと〜。」と言うのではなく、常に新しいことに挑戦するその姿勢…
そこにシビれる憧れるウ!…のでございます。
アラサーでアメリカで寿司職人やってるんだから、空中ブランコの一つぐらい出来なくてなんだ!!!という気持ちでスタジオに向かいました。
当日向かったのはサーカススタジオ
ということで、到着したのがここ。
アメリカ・フロリダ州のオーランドというところにある、Orlando Circus Schoolです。
このサイトの料金表では、空中ブランコ体験が一人$55になっていますが、誘ってくれたLちゃんが割引してくれたのか、$30でやらせてもらえることになりました。
「動きやすい服装で来てね!」
と言われたので、Tシャツにパンツという分かりやすい姿で行きました。
Tシャツはディズニーマラソンを走った時のもので、達成感丸出しのミッキーの笑顔に「I DID IT!!!」と書かれていて、「まだ何もしてないよ…。」と少しつっこみながら選びました。
展開が早すぎる空中ブランコ教室
まずはコーチから飛ぶ時の諸注意などを聞き(当然英語なので理解できないところも多々あり)、大切な合図の確認があります。
飛ぶ時は好き勝手なタイミングで飛んではいけないので、コーチが合図の声がけをしてくれるのですね。
「ハッ!!」という掛け声が聞こえたら、飛ぶ!という話を聞き、「おお、空中ブランコも三味線と同じ掛け声なんだなあ…。」などとのんきに考えていると、
「よし、じゃあまずは空中ブランコにぶら下がって、4〜6回ぐらいスウィングしてみようか!」
…え?
…ええ??!?!
…えええええ?!?!?!
展開早すぎない?!?!?!?!
一応お手本は見せてくれましたけど、心の準備とかそういう概念が全くないのか、それとも時間が限られているからさっさとやらないと先に進まないのか、とにかく実践あるのみ!と言わんばかりに、体験に来た私含め数人のアメリカ人の大学生見たいな奴らをポンポンと飛ばせていきます。
またその大学生ら、恐怖という言葉を頭から消し去られているんじゃないか?と思うぐらい「ウェーイ!」とか言いながら飛ぶんですよ!
「うわ、これ私も早くやらんと先に進めんやつや…!」
と、日本人的危機を感じた私。とりあえずスタート台までハシゴを登っていきます。
とはいえ、高さは8メートルぐらいなんですけど、それにちゃんと命綱も付いているし、落ちても下に安全ネットはあるんですけどね…でもね…。
スタート台にいるお姉さんインストラクターに滑り止めのチョーク粉を手に叩くよう言われ、早速ブランコを持たされます。
「準備できたら、知らせてね。
そのあとコーチが掛け声かけるから、それが聞こえたら軽く膝を曲げて、ポンっと飛ぶのよ!
いい?」
…
…いや、よくない!
…よくないけど、結局飛びました。あまりの展開の早さに心の準備を怠ったことを呪いました。
そのあとはもう一回スウィングして、3回目に飛ぶ時は「ニーアップ」という、膝をかけて逆さ吊りになってスウィングすることをやらされました。
展開が早くて、自分の頭がもうバカになっているのか、意外とニーアップもできました。勢いって怖いですね。
この日の成果をご覧いただこう
そのあと4回ぐらいニーアップを繰り返して、この日の最後に挑戦したニーアップハングがこれです!
これは・・残念ながら成功しませんでした。
ですが、後日シルクドソレイユで働いている友人に見てもらったら
「これはコーチが花枝さんの腕をちゃんと掴まないからいけないよね。花枝さんは出来てるよ。」
と言ってくれたので、悪いのは手を掴まなかったコーチだと自分に言い聞かせています。
後日談と襲い来る筋肉痛
成功しなかったとはいえ、アメリカに滞在している間では3〜4位を争うぐらいの思い出になりました。(順位が微妙だが)
そして、この動画をご覧になって鋭い方はすぐにお気づきになると思いますが
…筋肉痛がね…凄まじかったんです…。
広背筋!僧帽筋!大胸筋!上腕二頭筋!!!
まあつまり…上半身ほとんどが筋肉痛になるわけです。
あまりの痛さに、翌日と翌々日は寿司が巻けませんでした。三味線も弾けませんでした。
筋肉痛で三味線が弾けない!という経験は、後にも先にもこれっきりだと思います。
もしかしたら70歳ぐらいになったらもう一回体験してみてもいいかなと思っていますが、ひとまず自分の体験記の中に
空中ブランコ
が刻まれたことは、いい思い出として残っています。